子供の身長を伸ばすための生活習慣という面で改善ポイントをいくつか述べておきます。
食事については、特に栄養面に配慮した内容のある「朝食」を子供にきちんととらせることが、非常に大事です。
最近は共働きの忙しい家庭が多いせいか、朝食はバナナ一本とコーラとか、あるいは朝からインスタントラーメンとか、ひと昔前には考えられないようなメニューの朝ご飯を、子供ひとりだけで好きな時間に食べさせる家庭なども、まったく珍しくないようです。
朝食でとったエネルギーや栄養素は日中の活動でしっかり使われるという意味でも大事ですし、また子どもは一日のエネルギー量を非常に多く必要としますので、1日三食きちんと食べてもエネルギー量として十分でない、足りないというケースのほうが、実は多いのです。
したがって、朝食が不十分だったり、ないしは朝食を抜いたりすることで、摂取エネルギー量としては絶対的に不足が生じるため、それが身長の伸びにブレーキをかけることになるわけです。
だからといって、朝食のエネルギーが不足した分を夜遅くの食事でおぎなっておけば問題ない、ということでもありません。
「夜食」は睡眠中の血糖値を上昇させるために、成長ホルモンの十分な分泌を妨げるというマイナス効果があります。
寝ている間に成長ホルモンを十分に分泌させるためには、少なくとも就寝2時間前までには食事を終わらせ、それ以降は何も食べさせないようにして、眠りにつかせるのがベストです。
そうは言っても毎日のこと、なかなかそういつもうまくはいかないと思いますが、子どもに生活習慣を身につけさせるためには、親のほうにも根気強さが必要になってきます。
また子供だけに就寝前の食事を禁じておいて、自分だけは深夜にテレビをみながらパクパクとスナックなどを食べているというのでは、なんといっても子供に示しがつかないでしょう。
ここは親としても、自身の生活習慣病対策を兼ねていることですし、子供に歩調を合わせて寝る前の2時間は何も食べないようにするといったことを家庭内のルールとして、みんなで守る雰囲気づくりをしていく、といった努力も必要になります。
子供の身長と健全な発育のために、親自身も成すべきことはいろいろある...ということですね。