骨の成長のためには、成長ホルモンの分泌をうながし骨の成長に不可欠な「たんぱく質」が重要です。
またカルシウムの吸収のためには、ビタミンDも必要です。
健康的に背を伸ばすためには、バランスのよい食事によってたんぱく質をきちんと取ることと同時に、屋外で遊ぶことによって日光を浴び、ビタミンDをきちんと体内で合成させることも必要になります。
(子供を日光浴させることの重要性~身長・骨形成とビタミンD ご参照)
一般成人が、1日で必要なたんぱく質の量は男子70グラム・女子55グラム程度といわれるのに対して、小学生は55~70グラム程度、思春期の子供は70~85グラム程度が必要になります。
大人と比べて体の大きさの割にたんぱく質の必要量が多く、子供の成長にとってたんぱく質がいかに必要かということがわかりますね。
子供のたんぱく質が重要といっても、たんぱく質が多く含まれる肉や魚は一般に脂肪もたくさん含まれているため、牛乳の飲み過ぎと同様にたくさん食べさせすぎると、今度は肥満の心配をしなくてはならなくなります。
以上のことから、子どもの成長を促すために望ましいは、基本的に「高タンパク質・高カルシウム・低カロリー」という方向なのですが、そのためには、家族の食卓バランスの中でどのような食材を選ぶのか、また調理方法をどうするのかということがポイントになります。
たとえば調味料でも、マヨネーズや油の使い過ぎによる高カロリー化を避けなくてはなりませんし、同じ肉であっても脂身の多い豚ロースや牛ひき肉を選ぶより、脂肪分がそれに比べて3分の1から半分程度の豚ひれ肉や牛ひれ肉をメインに使うのがよい、ということになります。
またタンパク質の種類としても、動物性だけではなく、豆類など植物性タンパク質から成る食材もバランスよく使用する必要があります。
魚介類は、マグロの赤身やカツオのように高タンパク低カロリーのものが比較的多いのですが、なかにはブリ・サンマ・サバのように、たんぱく質が少ない割りに高カロリーの魚もあります。
すべての魚類がカロリーが低くて健康的...ということはありませんので、食材選びの時はカロリー表を参照しながら行うなど、できる範囲で注意するようにしたいものです。